白い悪魔に助太刀

１０月１７日





今日は猫の日と決めたならば

向かう先はひとつ



塀の上にいるのは

この夏

子猫を産んだ母猫だ

その横を素通りして

猫ババアの家の玄関口を見てみると

いつものように玄関の前にドラ豚が居座っていた

ああ・・・

やっぱり今日も白い悪魔は居ないのか・・・




ん？





いたーーーっ！



なにか哀しげな佇まい・・・

今日も仲間のとこに近寄れないんだな・・・




元気だせよ・・・





あまりに哀しげな後姿だったから

そっと白い悪魔の頭を撫でてやった



デジカメのモニター確認せずに撮ったけど

白い悪魔・・・

なんてひどい顔してたんだ・・・

これは

この世の全てに絶望している顔だ・・・

ううっ

かわいそう・・・




その後も

白い悪魔に付き添って

その行動を観察していると

猫ババアの家の裏側に回り込んだ

子猫たちの様子が気になるようだ



白い悪魔の後頭部に

やりきれない切なさ

みたいなものを感じさせられた





白い悪魔　「　な？　近寄れないんだよ。　ドラ豚が僕のこと虐めるから・・・。　」





子猫たちはスクスクと育ってるみたいだぞ







今度は玄関ほうに移動して

ドラ豚の様子を

物陰から窺う白い悪魔





堂々と玄関口に居座っているドラ豚

あそこ、元は白い悪魔の特等席だったのに・・・

ああ・・・　やりきれない・・・





とても真剣な目で窺っている





大丈夫だ　今日は俺がついてるぞ

ドラ豚との有事の際には

俺が助太刀してやるからな





んん？





なんだおまえ？

こんなに懐っこかったっけ？



そうか・・・

俺を頼ってくれてるんだな・・・




おおっ？



後足で顎の下を掻いている

なんか余裕の行動じゃないか？

なるほど・・・

やってやるか・・・？

今日こそあの

泥棒猫のドラ豚から縄張りを取り戻すか？

いつだって俺はおまえの味方だ

やれる・・・

やれるさ・・・

俺とおまえ

二人で力を合わせれば

あのドラ豚なんて木っ端微塵にしてやれるぜ！




おおっ！　よっしゃ！　行くか！？












えーーーーーっ！ やっぱ逃げちゃうのかーーーーーーっ！



この甲斐性なしの意気地なし・・・。

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